職場の笑顔を守るために。労務管理者が知っておきたい「セクハラ防止」の基本と対策

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こんにちは。当事務所のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

人に関わる業務は、正解が一つではなく、時には悩んだり、責任の重さを感じたりすることもあるかもしれません。でも、「みんなが気持ちよく働ける職場にしたい」というその想いこそが、より良い会社づくりの第一歩です。

今日は、労務管理の中でも特に大切なテーマの一つである「セクシュアルハラスメント(以下セクハラ)防止」についてお話しします。

「何から手を付ければいいの?」と不安な方でも大丈夫です。厚生労働省の指針に基づいた正しい知識を、優しく、分かりやすく解説していきますね。

目次

セクシュアルハラスメント(セクハラ)の正しい定義を知りましょう

セクハラとは、職場において行われる「労働者の意に反する性的な言動」によって、働く人が不利益を受けたり、職場の環境が損なわれたりすることを指します。

「そんなつもりはなかった」「親愛の情の裏返しだった」という加害者の主観ではなく、「受け止める側がどう感じたかが判断の基準になります。まずは、大きく分けて2つのタイプがあることを知っておきましょう。

「対価型」セクシュアルハラスメント

これは、性的な言動を拒否したことによって、解雇されたり、減給されたり、不利益な評価を受けるケースです。 (例:交際を断ったら、正社員からパートへの変更を迫られた、など)

「環境型」セクシュアルハラスメント

性的な言動によって、働く人が苦痛を感じ、仕事に専念できないほど職場環境が悪化するケースです。 (例:体に触れる、性的な冗談を繰り返す、パソコンの壁紙に性的な画像を貼る、など)

また、対象は、男性から女性へ、女性から男性へ、さらには同性に対してもセクハラは成立します。

会社が必ず行わなければならない「10の防止措置」とは

男女雇用機会均等法により、事業主(会社)にはセクハラを防止するための措置を講じることが義務付けられています。厚生労働省の指針では、主に以下の10項目を整備することが求められています。

初めての担当者様は、まずこのリストと自社の現状を照らし合わせてみてください。

1. 方針の明確化と周知

会社として「セクハラは許しません」という姿勢を明確にすることです。就業規則などにルールを明記し、パンフレットの配布や朝礼での周知など、全従業員にしっかり伝えましょう。

2. 行為者への厳正な対処

セクハラを行った人に対して、「どのような処分を行うか」をあらかじめ決めておきます。これも就業規則に定めておく必要があります。

3. 相談窓口の設置

困ったときに相談できる場所を作ります。担当者を決めたり、外部の専門機関と連携したりして、従業員が「ここなら話せる」と思える体制を整えます。

4. 迅速かつ適切な対応

相談があった場合、事実関係を迅速に、かつ正確に確認します。被害を受けた方への配慮を最優先に考えましょう。

5. 被害者への配慮

事実確認が取れたら、被害を受けた方と行為者(加害者)を引き離すための配置転換や、メンタルヘルスのケアなど、適切なフォローを行います。

6. 行為者への措置

事実に基づき、あらかじめ決めておいたルールに従って、行為者に対して適正な処分や指導を行います。

7. 再発防止策の策定

二度と同じことが起きないよう、社内研修を行ったり、あらためて方針を周知したりして、意識の定着を図ります。

8. プライバシーの保護

相談した人や、事実確認に協力してくれた人のプライバシーは、何があっても守らなければなりません。その旨を従業員に伝えて安心感を与えます。

9. 不利益な取り扱いの禁止

「相談したこと」を理由に、解雇や降格などの不利益な扱いをすることは法律で禁じられています。

10. 協力的な対応

他のハラスメント(パワハラなど)と合わせて一元的に相談に乗れるような体制を整えることも、現代の労務管理には欠かせません。

初めての相談を受けたとき、大切にすべき「心構え」

もし、従業員の方から相談が来たら、あなたはとても緊張するかもしれません。でも、一番勇気を出して扉を叩いたのは、目の前にいる従業員の方です。

まずは以下の3点を心に留めておいてください。

  1. 「否定せずに聴く」: 「それはあなたの勘違いじゃない?」といった言葉は禁句です。まずは相手が感じた苦痛をそのまま受け止めましょう。
  2. 「秘密を約束する」: 相談者は「誰かに知られたらどうしよう」と怯えています。「ここでの話は、許可なく誰にも話しません」と最初に伝えるだけで、心は少し軽くなります。
  3. 「一人で解決しようとしない」: 労務管理の担当者がすべてを背負う必要はありません。信頼できる上司や、私たち社労士のような専門家を頼ってください。

まとめ:一人で抱え込まず、専門家と一緒に歩みましょう

セクハラ対策は、単なる事務的な手続きではありません。働く人たちの心を守り、会社全体の活力を生み出すための「愛のある仕組みづくり」です。

ルールを整えるのは大変な作業ですが、一つひとつ丁寧に進めていけば、必ず職場の雰囲気は良くなっていきます。

「うちの会社の就業規則は大丈夫かな?」「研修をやってみたいけれど、どうすればいい?」など、少しでも迷ったら、ぜひ当事務所へお声がけください。

女性ならではの視点で、貴社の心強いパートナーとして、温かくサポートさせていただきます。一緒に、誰もが安心して輝ける職場を作っていきましょう。

詳しく知りたい方への参考資料

今回の記事の基となった、厚生労働省による公式な指針です。社内規定の作成や、より詳細な法的要件を確認したい際にご活用ください。

職場におけるセクシュアルハラスメント


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